最近放送している「理想な息子」がススメ

この前観たテレビドラマ『理想の息子』が、意外と面白かった。
 実は放送前、あまり期待していなかったので、土曜日のリアル放送時には、最初から観なかったが、たまたまテレビをまわした時に、山田涼介くん演じる大地と中島裕翔くん演じる浩司が、先輩たちに校庭で囲まれ、お母さんの写真を踏め、と脅される場面で、大地、浩司が、従順にお母さんの写真を踏んで、先輩にこびへつらい、その様子を目撃した鈴木京香さん演じる大地の母、海が「あいつ、裏切りやがった」と言う展開だった。
 後日、再放送があり、始めから通しで観た。
 感想は、「なにこれ、面白い」だった。
 リアリティを出すために、事細かな描写のあるドラマは、心にしんしん、とくる切なさがある。正直、そういうものは、『理想の息子』にはない。海と大地の二人暮らしで、私立の高校に息子を通わせるのが大変だという流れはあるし、豪邸に住んでいるわけでもないので、不自然ではないが、何となく、海と大地の生活背景は、舞台の後ろにある書き割りのように、「ただあるだけ」という印象を受けた。
 だが、ある意味割り切りの良い「つくられた世界」であるからこそ、私は『理想の息子』は、安心して、楽しめると感じている。
 きれいなお母さん、鈴木京香さんと、鈴木杏樹さん。お母さんのことが大好きで、かっこいい山田涼介くんと、中島裕翔くん。もう、この時点で観ているだけで私は楽しいし、更にその山田涼介くんがキッチンのテーブルで向かい合った鈴木京香さんに「俺は他の男とは違う」という台詞。恋愛ドラマと錯覚してしまう。その感じがいい。絶対ない、と思いながら、時々、グッと心に飛び込んで、涙腺を刺激する場面が用意されている。
 野島伸二さんのドラマは昔から大好きな私だが、時折、「これはないな」と感じることもあるし、話の展開に「置いて行かれた感」を抱くこともある。お母さんの写真を先輩の前で踏まなければならない苦渋の決断として、靴裏に、自分の写真をつけて、お母さんを抱き締めたことにする、という発案をする男子高校生がいるのか、と言えば、現実には厳しいと思うが、その現実に起こらないことを見せてくれるのもドラマなのかも知れない。
 次回の放送を楽しみに待ちたい。

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